令和8年診療報酬改定 陽子線治療の保険適用が拡大

 2026年2月に厚生労働省は『令和8年度診療報酬改定』の内容を公表し、2026年6月より、これまで先進医療であった切除不能な大腸がん肺転移(転移巣3個以内)への陽子線治療が、新たに保険適用対象となりました。
 

陽子線治療の保険適用疾患

 陽子線がん治療は放射線治療の一種です。陽子線は一般的なX線に比べて身体への影響が少なく、患者さまのQOL(生活の質)が高い治療法として知られています。2016年に小児腫瘍(限局性の固形悪性腫瘍)が初めて保険収載され、その後、2018年、2022年、2024年の改定でも保険適用の疾患が増え続けています。
 さらに今回の改定では、上記・切除不能な大腸がん肺転移(転移巣3個以内)への適用に加え、陽子線治療(一連につき)の、15歳未満の小児に対する治療に「小児放射線治療加算 7,000点」が新設されました。

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※同じ部位でも腫瘍の大きさや転移の有無などの条件によって、公的保険の対象とならない場合があります。

 

保険適用は拡大している

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保険適用と治療件数

 保険適用が拡大した2018年を境に陽子線治療件数が顕著に増えています。

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 そもそも、日本で公的医療保険の適用範囲はどのように決められているのでしょうか。

 厚生労働省は、先進性の高い医療技術のうち、保険給付の対象とすべきかどうかを評価する必要があるものについて、まずは先進医療として承認をします。先進医療は、厚生労働省が指定した医療機関でのみ実施することができ、先進医療に係る費用は全額自己負担(民間のがん保険等でカバーされる場合もあります)となります。一般保険診療と共通する部分(診察・検査・投薬・入院料等)の費用については保険給付されます。

 厚生労働省は先進医療を行う医療機関から定期的に報告を受け、有効性や安全性が科学的に確認できたものが公的医療保険の適用対象となります。今後の陽子線を含む粒子線治療の保険適用にあたっては、既存の治療法に対しての優位性が文献や臨床試験等の客観的評価により立証されているかどうかが議論のポイントになります。

 

 

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