陽子線治療とは
陽子線治療とは
2人に1人ががんにかかる現代。 そのうち、がんの診断時に収入のある仕事をしていた人は4割、治療で退職・休職した人は7割です。 いかに大切な”日常”を大きく変えることなく、高いQOLを維持しながら治療できるか。私たちは技術をもって、その社会課題の解決に貢献していきます。
陽子線治療とは
陽子線治療の特徴
がん治療の種類
放射線治療は粒子線治療とX線治療に分けられ、陽子線治療は重粒子線治療、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)と共に粒子線治療に分類されています。陽子線治療は水素の原子核(陽子)を加速しエネルギーを高めることでできる陽子線を用い、重粒子線治療は主に炭素の原子核を加速させたエネルギーを高めることでできる重粒子線を用いています。
原理的に陽子線治療のほうが設置面積が少なく済むため、比較的導入しやすい傾向にあります。
ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)は、原子炉から発生する中性子とそれに増感効果のあるホウ素との反応を利用して、腫瘍細胞のみを選択的に破壊する治療法です。
原理的に陽子線治療のほうが設置面積が少なく済むため、比較的導入しやすい傾向にあります。
ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)は、原子炉から発生する中性子とそれに増感効果のあるホウ素との反応を利用して、腫瘍細胞のみを選択的に破壊する治療法です。
陽子線治療のメリット
現在多くの放射線治療で使われているX線治療と比較すると、陽子線治療はがんに対して最大のエネルギーを的確に照射することが可能です。
そのため、腫瘍に対して最大のエネルギーを効率的に届けられるだけでなく、周囲の正常な組織や臓器へのダメージを軽減することにもなるので、治療による副作用を抑えられます。
そのため、腫瘍に対して最大のエネルギーを効率的に届けられるだけでなく、周囲の正常な組織や臓器へのダメージを軽減することにもなるので、治療による副作用を抑えられます。
X線との比較(ブラッグピーク)
陽子線には、低い放射線量で体表面から入射し、特定の深さで「止まる」という特長があり、止まる直前、放射線量はピークに達します。この性質をブラッグピークと呼びます。
病巣の大きさや深さに合わせてピーク位置を調節することで、正常な細胞へのダメージを抑え、病巣に対してのみ効率的に線量を集中させることができます。
病巣の大きさや深さに合わせてピーク位置を調節することで、正常な細胞へのダメージを抑え、病巣に対してのみ効率的に線量を集中させることができます。
陽子線治療の現状と課題
治療可能部位
陽子線治療は全身のがん治療が可能です。
現在の治療実績は頭頸部、肺、肝胆、前立腺、食道が多くを占めています。また、2024年度の診療報酬改定にて新たに早期肺がんが公的医療保険で受けられるようになるなど、年々適用範囲の拡大が進んでいます。
現在の治療実績は頭頸部、肺、肝胆、前立腺、食道が多くを占めています。また、2024年度の診療報酬改定にて新たに早期肺がんが公的医療保険で受けられるようになるなど、年々適用範囲の拡大が進んでいます。
国内の治療件数
国内では、2018年に前立腺癌が一部保険適用になったこともあり、陽子線治療を選択する患者数は増加傾向にあります。特にこの10年で治療数は大きく増え、現在では累計治療件数は約45,000件以上にまで達しました。
治療可能施設数
2024年3月時点では、日本国内で20施設が稼働していますが、治療数の増加に対して治療を受けられる施設数はまだまだ十分とは言い難く、治療施設の偏在化を解消する必要があると考えられます。
治療施設の分布をみると、人口が多いにもかかわらず東京都には1施設もないのが現状です。東北地方では1施設、四国地方ではゼロ、九州地方では1施設しかなく、治療を受ける患者さまは、長距離の移動や宿泊費など、身体的・金銭的負担が大きくなっています。
治療施設の分布をみると、人口が多いにもかかわらず東京都には1施設もないのが現状です。東北地方では1施設、四国地方ではゼロ、九州地方では1施設しかなく、治療を受ける患者さまは、長距離の移動や宿泊費など、身体的・金銭的負担が大きくなっています。
普及を妨げる装置サイズとコスト
従来の陽子線治療装置は、様々な方向から陽子線を照射するため、直径約10メートルの構造体が患者様の周りを360度回転する、回転ガントリー構造を持っています。そのため、装置サイズは約12メートルと、3階建てのビルほどの高さになります。装置サイズが大きく、高額な導入費用が必要であることが普及の妨げになってきました。
ビードットメディカルの事業
超小型化・高性能・高効率
ビードットメディカルは全く新しいガントリー構造「Magnetic Gantry™︎(磁気式ガントリー™︎)」を開発し、陽子線治療の超小型化に成功しました。さらに、コンパクトな装置に高い照射性能を持たせた新機軸の照射システムや、現在の陽子線治療を見直し、より使いやすくした治療フローによって、効率的で負担の少ない治療を実現します。
構想から導入、運用・発展まで
陽子線治療の導入実績はまだまだ少数であるため、全国的に見ても現場経験者が少ないのが現状です。そのため、病院に陽子線治療を導入し、運営を確立するには専門家のサポートが欠かせません。
ビードットメディカルでは、コンサルティングなどによる装置導入実績を活かして、装置導入の構想から治療運用、その後の将来的な更新計画まで丁寧に病院をサポートします。
ビードットメディカルでは、コンサルティングなどによる装置導入実績を活かして、装置導入の構想から治療運用、その後の将来的な更新計画まで丁寧に病院をサポートします。