対談

取材日:2024年3月

(写真左)取締役
     技術開発本部 本部長 藪 智彦

2023年9月にビードットメディカル入社。
株式会社東芝にて原子力向け主要機器の開発・設計・生産管理・調達等に約30年従事し、その後主力工場である京浜事業所の技術責任者、所長を歴任。
当社では装置の安定的な量産体制を確立すべく、技術開発本部をリードする。

(写真右)技術開発本部 設計開発部 部長 竹下 英里
ビードットメディカルの創業メンバー。
国立研究開発法人放射線医学総合研究所(以下放医研)や国内のがんセンターで研究員として経験を積み、技術的指揮だけでなく病院関係者やベンダー等の取りまとめ役として大きく貢献した。
当社では技術系メンバーを率いて技術開発の主軸を担う。

既存技術とお客さまへの想いが原点

―― ビードットメディカルの「新しさ」はどこにあると思いますか?

  私は元々重厚長大メーカー出身で、原子炉や発電所向けの大型製品を扱ってきたこともあり、商材が巨大なことは当たり前という感覚でした。なので、ビードットメディカルの陽子線がん治療装置が従来の大きな回転ガントリーから脱却したところに、将来性や新しさを感じています。ただ、「Magnetic Gantry™」という新しい発想はありながらも、実は昔からの技術をしっかりと積み重ねて成り立っているところは、入社して意外に思いましたね。
うちの製品の新規性の中には、既存の技術が根幹としてあると感じていますが、竹下さんはどう思いますか?

竹下  ガントリーの回転機構によって治療装置は巨大になってしまうので、「回転を止めて、ビームだけを曲げれば小型化できないか」というアイディア自体はシンプルなんですよね。
そもそも私たちは、奇抜なアイディアを出そうとか、何かすごい製品を作ろうとして事業を始めた訳ではないんです。「お客さまにとっては、これがいいよね」「こうなったら嬉しいよね」「じゃあそれに使える技術は何だろう…」というのがスタート地点でした。既存の技術を使って上手くやるというのが、放医研時代からの私たちのスタイルなので、使っている技術の一つ一つはそこまで新しいものではないけど、組み合わせるとすごいものが出来る、というイメージかもしれません。

   実際の現場でモノづくりしているところを見てもらえば分かるんですけど、繊細な作業も必要だったりして、意外と職人の世界でもありますよね。新しい発想と伝統的な技術が組み合わさっているのも面白いところかな。
あと、もちろん発想の新しさもですが、やっぱり「お客さまにとってどうか」という思考がすごく大事だなと思っています。 ビードットメディカルの一番素晴らしいところは私たちのユーザーである医師、あるいは医学物理士や放射線技師、そして患者さんの気持ちに寄り添ってモノづくりをしているところだと思っています。

竹下  「ユーザーに寄り添いたい」というところは、私たちが会社を作ったきっかけでもあるんですよね。ただ、私をはじめ創業メンバーは放医研出身ということで、ユーザーのためのアイディアは出せるんですけど、それをどうやって形にするか、そのための技術としてどんなものがあるかっていうのは詳しくない。モノづくりについては、藪さんをはじめメーカー出身の方々がよくご存知ですから。それぞれの知見を上手く組み合わせて、開発ができているのかなと思います。

「PROTON for everyone」という旗

―― 「超小型陽子線がん治療装置の開発」という事業の意義について教えてください。

  ビードットメディカルの想いは明確ですよね。一番分かりやすいのはMissionの「PROTON for everyone」。陽子線治療は優れたがん治療法ではありますが、まだその恩恵を受けられていない人たちが世界ではたくさんいる、だから、その人たちに治療を受けていただきたい、そのために超小型陽子線治療装置を開発する…というはっきりした目的があるんですよ。非常に分かりやすい。私たちの事業には社会的な意義があると感じています。実は、私もそこに惹かれて入社したんですけど。

竹下  そう言っていただけると、私としても嬉しいです。
医療機器自体がそもそも社会貢献性の高い商材ではありますが、私たち創業メンバーとしては社会貢献性の高さだけではなく、分かりやすさを意識してVisionやMissionを決めたつもりでした。それが藪さんのように外から来た方にどう見えるかが聞けてよかったです。

  Vision、Missionが生まれた経緯って初めて聞いたんですけど、竹下さんが決めたんですか?

竹下  そうです。会社として旗が必要だという社長の考えもあって、私も含め当時の幹部メンバーで決めました。Visionの「Accelerating your future」は、会社のロゴを作った時に決めた言葉なんです。ただ、それだけではちょっとふわっとしているので、もっと具体的なところに落としこもうと結構長い間議論したんですよ。何がいいんだろうと考えた結果、「PROTON for everyone」というMissionに辿り着きました。
誰にでも分かる旗なら、もちろん自分たちにも分かりやすいということですから。藪さんにそう言ってもらえてよかったなと思います。

  さっきも触れたんですが、うちの会社の素晴らしいところは、医師や技師の方々はもちろん、患者さんも含めて、この装置を使っていただく方の立場で色んなシステムが設計されている、コンセプトが作られているところだと思っていて。当たり前のようではありますが、正直これは他のメーカー、特に大手だとなかなか真似できないので、自慢できるところですよね。一般的には、臨床の現場はよく知ってるけれどもモノづくりのところは真似できなかったり、逆もしかりということもあって。
私たちは非常に小回りも利くし、臨床の現場をよく知ってるからこそできることがあると思います。臨床の潜在的なニーズがよくわかっているというところに加えて、エンジニアリング、そしてマーケティングのメンバーが集まって、良い方向に進んでいるのを感じています。

チャレンジから生まれたコア技術

―― 陽子線照射装置「Phemto®」の開発においての大きなチャレンジは何でしたか?

竹下  Phemto®の開発は全てがチャレンジだったので、どの過程も印象的ではありますが…最初が一番私の中では大きいですね。
超小型化を実現するために、「Magnetic Gantry™」という発想が生まれたのはよかったんですが、初期設計をした時に、ビームを曲げられる磁場を出すにはもう超伝導しかない、ということになって…。「超伝導をやるの!?」というのがやっぱり一番のチャレンジでしたね。他の会社がやってるのは見たことがありましたが、超伝導ってまず何から始めたらいいんだ?と。「超伝導ということは電磁石を作らないと」「コイルだから銅線を巻くんだろうな」とかそういうことは分かるけど、巻く方法は分からない。 最適化どころか、何から始めたらいいか全然分からなかったですね。
ビームを曲げる軌道も、最初は幾何学的に設計をするんですが、パラメーターの自由度がたくさんあるので、何を固定して設計していいかも分からないんですよね。まずやってみても、これだと必要な磁場にならない。で、またパラメータを変えて…みたいな。これまでも我々はビーム設計をやっていて、「ビームはこう設計する」「磁石はこういう風に作ってもらう」というノウハウは持っていましたが、今までやってきたことが全く成り立たない。自分たちがやったことのない未知の領域でした。

  やったことがない、何からやっていいか分からないことを、よくやる気になりましたね。そこは結構恐怖感もあると思うし。

竹下  そうですね。でも不安というよりは、「誰もやったことがないものを閃いた」という感じはあったんですよね。「これはキラキラしたアイディアを掴んだぞ」みたいな。ここで諦めちゃったら、なんかもったいないなと。あと一息だと思いました。

  超伝導って、竹下さんたちの今までの経験とは全く別の領域じゃないですか。自分たちでやるんじゃなくて、既存の技術を持っている人、あるいは持っている会社と一緒に組んで…というやり方もあったと思うんですけど、なぜそこを自分たちで?

竹下  最初はどこかにお願いしようと思っていましたが、あまりにも奇抜すぎて誰も作ってくれなかったんです。だから自分たちでやるしかない。研究者時代から他の会社と一緒に組んで何かをするのは慣れていたので、同じようにやろうと思ったら…片っ端から断られました。「いやいや、そんなの無理だよ」って。
でも、無理だよって言われれば言われるほど「そんな訳ない」「絶対無理じゃない」と反骨心に火がついて、どんどんやる気が増しました。その勢いがあったからこそ、大きなチャレンジでも最終的には実現できましたし、大変だったんですけど諦めなくてよかったです。

  ゼロから自分たちでコンセプト作って、どんな構造にするか計画を立てて、そこから具体的に作り込んでいって…例えば超伝導線だって色々課題はあるじゃないですか。-270℃くらいまで冷やした状態を維持する訳でしょ。色んな壁があったと思うんですけど、そういう壁を一つ一つ乗り越えなきゃいけないですよね。

竹下  よじ登って乗り越えていっている感じです。

  これからもまだまだそういう壁がたくさんあると思うし、新しいものを開発していくときに、壁を恐れず立ち向かえる、そういう人が必要ですよね。

竹下  そうですね。それを自分がここまで来てようやく実感したというか…。最後まで諦めなかったらできるよ、ということが身に沁みました。時間もかかるかもしれないし、お金もかかるかもしれない、思った通りの工程で行かないこともあるし、失敗もするかもしれない、けど「諦めない」一心で結果が出るんだなと。

  全く同感です。諦めたら何もできないからね。

現場主義とチームワーク

―― ビードットメディカルの技術開発において大事にしていることはありますか?

竹下  これは藪さんにお聞きしたいですね。モノづくりの大ベテランなので。

  私が一番大事にしてるのは現地・現物・現実の三現主義。
技術開発は机の上だけではできないので、起こっている事実をしっかりと見るべきなんですよ。物は正直です。物理法則や自然原理の通りにしか行かないので。
技術開発をやっていくと必ず壁にぶち当たります。ぶち当たった時には色々ともがくんですけど、結局何が解決に結びつくかというと、その物をよく見て、何が起きているのか現実をよく確認して徹底的に考える。そうすることによって、何が起きているのかと、起きていることへの解決策が見えてくる。三現主義を私はずっと大事にしてきてるし、メンバーにも徹底するように言っています。

竹下  なるほど。現場に行き過ぎちゃうっていう問題もありますけどね(笑)。現場に出たがって、全然自席に戻ってこない人もいたり。

  ある意味、そこもうちの会社のいいところだと思うんです。AppleもMicrosoftもHondaも、名立たるメーカーはガレージから始まっているじゃないですか。うちもまさにそれに近いところがあって。
陽子線治療装置というと、物理学に加えて医療機器の知識や経験も必要なんだけど、机上やパソコンだけで設計できる訳じゃなくて、やっぱり製造現場が大事なんです。私たちも小さいとはいえ工場があって、 実際にコアのコンポーネントは自分たちで作っています。「ここだけは自分たちがノウハウを持っておかなきゃいけない」というところを、ちゃんと自分たちの技術にするために自社工場で作っているということも大事かなと思っています。

竹下  うちのメンバーの場合、現場に出たがらないことは全然ないので、そこはいいところかもしれないですね。自分の目でちゃんと見ようっていう意識がある。

  ビードットメディカルに入社して何にびっくりしているかって、何かあればみんな現場に行くんですよ。以前は大企業にいたので、「いくら呼んでも技術者が現場に来ない」みたいなことは結構あったんですけど、ここでは何かあればすぐ現場へ行って、現場で物を見ながら考えるっていうのが習慣化されてる。あと、みんながすぐに集まるんですよ。

竹下  それもいいところかも。 オフィスでも工場でも、その場で急に打ち合わせが始まるところがありますからね。

  社員に取ったアンケートでも、「ビードットメディカルはチームワークの会社だ」というのは9割以上の人が感じているらしくて。 やっぱり、この会社の一番いいところはそこかなって思っていますね。

竹下  他人事じゃなく自分事で各々が考えられているというか。それは本当に良かったなと思います。

  技術開発にはトラブルがつきものなので。
私も長年やってきましたけど、一人でくよくよ悩んでもなかなか解決できないんです。「三人寄れば文殊の知恵」っていう言葉もありますが、うちの場合は何かあればパッと集まって、「ああしよう」「こうしよう」と色んなディスカッションをしながら次のステップに踏み出す。日々そういう進歩を感じながら仕事ができているな、と私もビードットメディカルに来てずっと感じています。

竹下  今あるビードットメディカルの良さを、会社としての次のステージにも残していきたいですね。これから規模は大きくなっていく訳ですが。

  これから会社を大きくしていったときに、どうしても組織の壁や、「隣は何する人ぞ」という状態になるような課題は出てきちゃうと思うんですけど、私たちはなるべくそういうものは排除して、今の良い雰囲気をこれからも維持していきたい。それが私のミッションでもあるかなと思っています。

壁を作らないのが「らしさ」

―― ズバリ、ビードットメディカルらしさとは何でしょうか?

  非常によく感じるんだけど、壁を作らないところですよね。普通、設計者は設計をして図面を描くけど現場には出ない、製造技術者は設計のことは分からない…そういった縦割り、壁があるんですよ。でも、うちの会社は組織間の壁がないし、自分で壁を作らない。設計者が厭わず現場に行く。「私の専門じゃないんで、それは分かりません」ということを決して言わない。私は今機械をメインで見ていますが、機械工学の出身じゃない人も自分たちで設計をして作るところまでやっているのは、まさにビードットメディカルならではですね。

竹下  なるほど。私は逆に、組織らしく縦割りっぽくなっている方がいいんじゃないかと思う時もありました。

  もちろん、会社としてより成長した時にしっかりと分業体制という仕組みを作っていくことも必要なんだけど。ある意味、これから仕組みを作れることも喜びなんだと思いますよ。
どちらかと言うと「他の部署で何をやってるか分からない」という会社が多い中で、うちのメンバーは「自分はこれしかやらないんだ」じゃなくて「あれもこれもやります」と言って、それを厭わない。それが一番ビードットメディカルらしいところですよ。
例えば博士号を持っているWさん。彼も一生懸命現場でモノを造っているじゃないですか。博士ですよ?こうした彼の姿がうちの「らしさ」なんだと思っていて。自分たちは気付いていないかもしれないけど、一番いいところですよ。
私がビードットメディカルですごくいいなと思うことがもう一つあるんですけど、それは色んな会社で経験を積んだ人たちがいることです。全くバックグラウンドが異なる人たちが揃っている。違う文化や考えの集まるところで新しいアイディアは出るって昔から言うじゃないですか。それを日々実感しています。

竹下  確かに。そこもいいところなのかもしれないですね。経験してきた業界も仕事も様々で、なかなか集められないメンバーが揃っていますし。

  話をしている中で、自分の気が付かないことがパッと出てきて、それが次の色んなアイディアや新しい技術に結びついていくのは私も日々感じているので。その辺はぜひこれから入ってくる人にも感じてほしいですね。

竹下  会社として「自分事でちゃんとやらないといけないよ」、「あらゆるシーンでコミュニケーションを」って日々伝え続けていますが、本当にみんな心底根付いていますね。
何としてでもこの事業を成功させたいという想いの結果、「隣の人が何やっているか知らない」なんて、とてもじゃないけど思えない…みたいに、いい方向になっているのかなって気はしますね。それもこれも目的意識が明確だからかなと思っています。

  それは間違いないですね。みんなが「PROTON for everyone」を一刻も早く実現するんだ、という想いでやっているから、中には苦しい時もあるんだけど、それも乗り越えて次に進んでいるなとすごく強く感じますね。

竹下  その軸が大事なんですね、組織としても。

ビードットメディカルだからこそ描けるキャリア

―― ビードットメディカルでの仕事の取り組み方を教えてください。

竹下  社長は「オポチュニティ」という言い方をよくされるんですが、そういった「仕事の中での経験を個々の成長の機会と捉える」考え方が社員にもしっかり伝わっていると思いますね。

  そうですね。ビードットメディカルでは、他のメーカーだとなかなか経験できないことが多いと思っています。技術者がお客さまに向けてプレゼンするとか、お客さまのニーズを技術者が直接聞くとか。あと、装置の設置現場に行って据付に技術者が直接携わるとか、工事現場で業者さんの意見を聞くとか。それが一人ひとりのモチベーションやレベルアップに繋がっているんじゃないかなって思うことはあります。
正直、大きな企業は組織がしっかりできているので、例えば「私は設計です」「私は解析です」「私は検査です」と、ある意味大きな組織の歯車になっちゃうんだけど、逆にうちは歯車だとやっていけないですよね。何でもやろうと思わないとうちの会社ではなかなかやっていけないし、逆にその中から、「自分は何ができるのか、何をしたいのか」が見つけられるのはいいところじゃないかなと思います。

竹下  一昔前は専門性の高いスペシャリストのニーズがあったと思います。でも、今の世の中を見ていると、私のような研究者上がりも研究だけやってればいいということではない。博士課程を出たら、研究員になって国の研究所に勤めて…といった狭いところでのスペシャリストは、もう勝負にならないご時世なのかもしれないですよね。だからビードットメディカルとしては、一点集中のスペシャリストというよりは、軸足はあっていいけど色んなことに長けている人間へ育ってほしいなって思います。

  知識や業務の掘り下げ方として一点を深く掘り下げるI型があって、そこから幅を広げて浅く色んな技術に触れるT型、それをだんだん広げていってV型にして、最後U型にする。こういうことが技術者にとっては一番大事じゃないかと私はよく言っているんです。 一点深くやるのも忘れちゃいけないんだけど、かと言ってそこだけやってればいいって訳ではなくて。うちの会社の場合、幅広く経験できる上に、それを広げていけるところが魅力かなって思います。

竹下  長くいる社員とキャリアの話をする時に、「キャリアプランはいくつか提示してあげられるよ」と言うんです。一社員のキャリアプランも、ここでは型にはまらず自分たちで決めていける。どんな会社にしたいか、どんな技術開発部門でありたいかということすら、みんなで考えていけるフェーズかなって思うんですね。

  これってすごく幸せなことなんですよ。もちろん、どの会社でも上司と部下が話をして「自分のキャリアプランを考えていこうね」って促していくんですけど、そもそもキャリアの範囲が限定されていることが多い。それに対して、うちの会社は最初の企画からプロジェクト、製造、据付まで全部関わる立場にあるので、キャリアプランっていう視点ではいろんな選択肢がある。その選択肢をすぐ間近で見ながら考えていけるというのは、大変恵まれていることだと思います。

竹下  私もあまり決めつけないというか、「一緒に考えていこうよ」というスタンスです。「私は絶対にこうしろとは思ってない。君の人生なんだから、君がしっかり考えて選びなさい」みたいな、そういう話をよくしていました。こういうのもビードットメディカルならではですね。

  企業規模が大きくなった時に、そういう良さが失われないようにしていかないといけないし、これから入る人にもそういう環境を提供し続けられる会社にしていきたいと思います。

求めるのは、想いを実現するために一緒に頑張れる人

―― 就職活動中の方へメッセージをお願いします。

  竹下さんの言葉ですごく印象的なものがあって、これだけは絶対に言っておきたいんです。何かと言うと、私たちは「PROTON for everyone」という一つの大きなMissionに向かって、若い人もベテランも一生懸命やってるじゃないですか。でも、開発なのでなかなか思ったように上手くいかなくて、壁があり、 前に進まない時もある。時には夜遅くまでやってたり、すごく苦しい時もある。でも、技術開発をやってて一番素晴らしいと思うのは、これを実現できた時。「早く実際に陽子線で治療するところをみんなにも見てもらいたい、みんなにも味わってもらいたい」という言葉がすごく印象的で。そこには私も強い想いを持っています。私もそれを早く実現できるように頑張ります。

竹下  何でそう思ったかというと…自分でも研究者時代にいくつかの病院で治療開始にまでこぎつけて、初めての患者さんを迎えた時の気持ちは格別なんですよね。やっぱり今のチームで号泣したいじゃないですか。みんなと製品を上市した喜びを分かち合いたい。上市って、Phemto®にとっては最初で最後のたった一回しかないことなので、それを今のチームで成し遂げることが目標です。その次には、ちゃんと安定的に稼働させるといった目標も出てくると思うんですけど、まずは「よくぞここまで辿り着いたね」って言ってみんなで涙したいっていうのがありますね。今ならこれから来てもらう方も味わえるので、是非「製品が世に出た喜びを味わいたい」という想いを持ってやれる人に来てほしいですね。実力も大切ではありますがそれだけではなくて、やっぱり想いだと思うので。

  私たちの想いを一緒に実現したいと思ってくれる人に是非来てほしいですね。学校の成績の良し悪しや何ができるかだけではなくて、「PROTON for everyone」の実現を一緒に喜べる人に来てもらえるのが、私の一番望むところです。

竹下  そうですね。医療機器はライフサイクルが早いんで、私たちも次の製品をどんどん開発していかなきゃいけないんですけど…この喜びを一度味わえば、開発のたびにどんな壁にぶつかっても立ち向かえるようになると思うんです。次の製品も新しいチャレンジになると思いますが、また迎え撃っていけるはずなんで。

  何事にも前向きに取り組める人であれば、私は来てほしいです。そしてビードットメディカルはどんなことにでもチャレンジできる会社だと思いますね。私たちと一緒に「PROTON for everyone」の実現に向けて頑張っていける人、是非来てください。

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