謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
まず、令和6年能登半島地震で被災された皆様にお見舞い申し上げます。被災地域の一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。
さて、ポストコロナ元年となった昨年は、各地のお取引先、学会関係者、家族や友人たちと、久しぶりに直に会えた「再会の一年」でした。6月にはPTCOG61(国際粒子線治療共同グループの学術会議)がスペインで開催され、私も3年ぶりに現地で参加しました。最終日にPTCOGのマルコ・デュランテ会長は、大会総括として、陽子線がん治療装置の小型化と普及促進について言及されました。学会全体として、技術革新による陽子線治療の普及に期待が高まっていることを、ひしひしと実感しました。
技術革新を求めているのは学会だけではありません。経済界においても、新時代の成長の起爆剤として、ディープテック・スタートアップに注目が集まっています。ディープテックは、専門性が高く、研究開発に長い時間と多額の費用を要し、不確実性が高いものの成功すると社会に大きなインパクトを及ぼし得るとされています。世界で活躍するディープテック・スタートアップを輩出することは、日本社会全体の共通のアジェンダの一つとなっています。
そのような大きな流れの中で、昨年、弊社はビジネスコンテストのグランプリ受賞から始まり、各方面から並々ならぬご関心をいただきました。製品については、薬事承認という重要なマイルストーンを迎えることが出来、多くのお客様からお問い合わせをいただいています。
2024年は、本格的な装置導入と治療開始に向けて、確固とした生産体制と販売・サービス体制の整備に特に注力してまいります。だれもがQOLの高い陽子線治療を当たり前に受けられる社会「PROTON for everyone」の一日も早い実現に向けて全力を尽くしてまいります。