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X線がん治療装置から置換え可能な超小型陽子線がん治療装置の開発開始

 株式会社ビードットメディカルは、2019年4月よりX線がん治療装置(LINAC)から置換え可能な、超小型陽子線がん治療装置の開発を本格始動しました。

 2016年より陽子線を使った小児がん治療が保険収載され、2018年には陽子線を使った前立腺がん、頭頚部悪性腫瘍、骨軟部腫瘍にも適用が広がり、さらなる患者数の増加が予想されます。しかしながら、陽子線がん治療装置(注1)は大型で専用の建物に設置する必要があるため、その導入は大掛かりな上、とてもコストがかかるものでした。

 現在は任意の角度から照射を行うために、回転ガントリーを使用していますが、構造が複雑でかつ大型であるため治療装置全体が大きくなっています。そこで、ビードットメディカルでは、回転機構不要で陽子ビームを曲げる非回転型ガントリーを考案しました。この非回転型ガントリーは、陽子ビームを曲げるための偏向電磁石に超伝導電磁石を用いて形状を最適化することで、従来装置を大幅に小型化します。これにより多くの病院で導入しやすい陽子線がん治療装置の開発を目指します。新規で陽子線がん治療装置を導入する施設のみならず、国内外で普及しているX線がん治療装置との置き換えでの導入も可能になります。

 ビードットメディカルは、今後も陽子線治療装置をはじめとした最先端がん治療システムの開発を通じて、がんの撲滅に貢献していきます。

※本装置は薬機未承認のため販売・供与を行うことはできません。 

注1 陽子線がん治療は、水素の原子核である陽子を最大で光速の60%程度まで加速し、治療室内の照射機器から患部に照射し、がん細胞を死滅させる高精度放射線治療法です。陽子線がん治療は、腫瘍への線量集中性が高く正常組織の被ばく線量が少ないため副作用が少なく、高い治療効果が期待される治療法です。

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